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 以前は、各種の木材が下駄材として用いられていましたが、現在では、木の中でも特に高級材のイメージとして、たんすや仏壇にも多く使われている桐が、その保温性と軽さ、また優れた吸収性により足の汗を吸収するという利点からよく使われています。
 したがって、下駄は湿気の多い日本の風土に適したはきものとといえます。
 もともと下駄を作るのを目的として桐を使用したのではなく、琴を作ったその余り木でたまたま下駄を作ったところ、それまで使用していた材に比べて条件の整った優れた製品ができたことが、桐下駄作りの発端となりました。


 下駄に使われている良質の桐は、東北地方で育ったものであります。
 なかでも、福島県の会津桐と新潟県の山間部の桐は、良質材として名高く、その他に、名古屋で使われているものに、岩手県の南部桐があります。
 このような良質の桐は他の地域で育ったものより年輪が細かく、何十年も経て大きく成長したものであります。
 台湾、韓国、中国といった諸外国から輸入された桐材は、成長が著しく早いので年輪が少なく、当然の事ながら材質もやや劣ります。

 桐材は、まず丸太を挽いて下駄の実寸より一回り大きいぐらいの大きさにして積み上げ、約1年間乾燥させます。
 これは、桐材の水分をよく抜き木の反りや、木に虫がつくのを防ぐ為に行なわれます。
 また、春は比較的柔らかい新木である為、秋〜冬のものが良いとされています。

他の下駄材として、各種の木材が用いられています。

朴の木は、肌が細やかで柔らかいので衝撃が少なく、加工が簡単な為、下駄の歯に適した材質です。 産地としては、北海道から四国、九州と全国各地に産地があります。
樫の材質は肌目がまだらで重く硬いという特徴をもつので、高下駄の差し歯に適しています。
樫には白樫と赤樫の二種類があり、赤樫の方が色がついている為、見てくれが良いという点で白樫より多く使われている。産地は、本州、中南部、四国、九州各地にあります。

最後に、近年塗り下駄の素材は桐からジェルトン材に変わりつつあることに触れておきます。

ジェルトン材は桐に一番近い材質で、軽く加工がしやすく低価格であるという長所と、南洋で育ったので年輪が少なく国産の桐に比べて見た目の美しさに欠けるという欠点をもつが、塗料を塗ることによって欠点をカバーすることができるので、塗り下駄の製造においてジェルトン材が多く使われています。

当社では、良質な会津桐・越後桐を主に使用し、素材本来の良さを大切にしたモノ作りで、良質・秀麗な桐下駄を、一人でも多くの方へ伝えたいと考えています。
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